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慶應義塾大学ジャパンアニメカルチャー研究会のブログ

名前は大事だ、あいつも...

はじめまして、すぎです!
ブログ初投稿です。読んでいただけたら幸いです。僕は今回アニメカルチャー研究として名前についてゆるく書いていこうと思います。
2022夏から放送された「異世界おじさん」でも最終回12話のタイトル名で「名前は大事だ、あいつもうそう言っていた」と言われるように名前はアニメやマンガなどの創造作品においてとても大事な役割があると思います。僕の個人的に好きなアニメに「のんのんびより」というものがあるのですが、その作品でも名前はキャラクターに大きく関係していると勝手に考察しているため、個人的な意見として見ていただけると幸いです。
その前に「のんのんびより」について軽く解説すると、この作品は旭丘分校に通う小中学生の4人の女の子たちとその周りのキャラクターたちの日常を描いた作品です。日々の疲れやストレスが浄化されます!本当におすすめな作品なのでまだ見ていない人はぜひ見てみてください!また、今回は主なキャラクター4人に絞って考察しています。まず主人公の宮内れんげちゃんです。このキャラクターは小学1年生の女の子であの有名な「にゃんぱす」はこのキャラのセリフです。小学1年生ということもあってとても素直で常識にとらわれない価値観を持ちます。そんなれんげちゃんはいつも場の中心的存在であり、周りを和やかにするキャラクターであると言えます。実はこのキャラクターの名前である「れんげ」と同発音の蓮華の花言葉は「心が和らぐ」となっていて、まさにキャラクターのキャラクターを言い得ていると思います。つぎに越谷姉妹の姉である、中学2年生の越谷小鞠ちゃんです。このキャラクターは中学2年生という学年からは想像つかないほどの小さくて幼いキャラクターです。そんなキャラクターの「小鞠」という名前について「小」も「鞠」も同様に幼いという意味があり(ネムディク「小鞠(こまり)という女の子の名前・読み方や意味」https://namedic.jp/names/detail/147153 、2023/1/7)、このキャラクターの1番の特徴である小さくて可愛い様を表現している名前であると考えられます。そしてその妹の中学1年生の越谷夏海ちゃんは、明るくて飾らないキャラクターです。のんのんびよりの劇場版アニメではこのキャラクターが中心になってストーリーが展開され、旅行先の現地で友達を作るほど社交的な性格であることが伺えます。そしてそんな「夏海」という名前について、ネット上の名前辞典であるネムディクでは夏海(なつみ)の最初の音は「な」で、な行で始まる音は、なあなあ、ぬくぬくなど余裕を感じさせる表現が多く、「おおらか」「ナチュラル」などのイメージがあります。「な」のように母音が「あ(a)」の音は、開放感があり、明るく積極的で広がりがある社交的な印象を持ちます。
また、夏海の夏という漢字には「夏」「明るい」「情熱的」のイメージがあり、海という漢字には「夏」「海・水」「爽やか」「壮大」のイメージがあります。
ネムディク「夏海(なつみ)という女の子の名前・読み方や意味」 https://namedic.jp/names/detail/108289 、2023/1/7とされており、まさにこのキャラクターを表す名前がつけられていると感じました。最後に唯一の転校生である小学5年生の一条蛍ちゃんについてです。このキャラクターは小学5年生にしてはとても大人びた雰囲気の女の子ですが、両親の前ではとても甘えん坊な一面も見せるキャラクターです。また、先ほど出てきた小鞠ちゃんに自作で大量にぬいぐるみを作るくらいに好意を寄せています。そんな蛍ちゃんは転校生だということもあって最初こそ田舎に戸惑いがあるものの、時が経つにつれて活き活きとしていくキャラクターです。ここからは考察領域を出ないのですが、蛍は生息するための条件として綺麗な環境(=周りの人間関係)が必要で、この作品では良好な環境であるからこそ蛍ちゃんが活き活きしているのだと考えました。また、平安時代の恋心を詠んだ歌に「蛍」がよく登場することから、恋心の象徴としての蛍も名前に込められているのではないかと考えました。このように名前に注目してみると作品内のキャラクター像が浮かび上がってきたり、考察が広がったりとたのしいことがあるので、たまにはこのような視点で楽しんでもらうのもいいのではないかと思います、!